7coins 第4章

連休企画4日目。



連休企画も最終日です。
文章でその時の情景が固定されてて、絵をそれに合わせるのが難しい。

以前つくったFLASHゲームをもとに書きました。
実際のコインでゲームを行うことや、話の都合により、
細かいルールが違っています。

小説といいながら、会話文のみの構成です。
挿絵を入れていますが、下手なのはご愛嬌ということで。

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アイデア元のFLASH
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あとがき


――――――――――――――――――――――――――――――


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「……私に勝ったらどうする? なんて聞いたけど、
もう私の負けはないのよね」


「……」


「……ボタンがあれば1点が最低得点。
私に勝つには私のこの番が1点で、そのあと3点取る必要がある。
1点を取る場合は、必ず場に同じ色の両面モノが2枚ある」

「今まで場のコインが出した面を考えると、
それは『両面赤が2枚と片面ずつが1枚』のときだけ。
もし私が青を選択して1点を取っても、
私の持ってる両面青を場の青と交換すれば、
3点取る可能性はなくなる」


「……」


「でも、引き分けの可能性はある。
それは、さっきのコイン交換で『場の両面赤と手持ちの両面青』
それか『場の片面ずつと手持ちの両面赤』を交換した場合」

「前者のとき、私が赤を選択したら2点で、
そのあとのコイン交換にかかわらず次は3点が決まり、
引き分けが決定」

「後者は私が青を選択すると1点で、
さっき言ったように3点取る可能性をなくして2点が確定。
引き分けになる」

「どちらにしても私の選択を待たず、
さっきのコイン交換の時点でもう勝ちが決まってる可能性もある」


「……」


「……ねぇ。そのコイン、確認しないの?」


「……しない」


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「……見るのが怖いの?」


「……」


「ふふっ。なんてね。警戒してるんでしょ? 表情に出ちゃうこと」


(さっきのコイン交換、
コインの確認をするふりをして、実際は確認しなかった。
心理戦ではあいつにかなわない。
だったら、最初から見ないことにした)

(結局、確認のふりもばれてしまったが、それも想定内。
この事態を想定したからこそ、
俺は交換に出すコインも確認せずに出した。
完全に運任せ。我ながらこの手は嫌気がする)


「まあ、いいわ。それも作戦のうちだし。
……そうね。それなら一緒に結果を見る? 
私が青を選択したら、一目瞭然でしょ。
1枚だけ光ったら引き分け。
2枚や3枚だったら私の勝ち」


「……」


「……それじゃ、いくわ」


――


「あははっ。良かった。2点よ」


(……っ)


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「でも実は、ライトを調べたとき、
電球のバルブがゆるめられたかもって思うとちょっとドキドキしちゃった。
あの一言に対する反応で、その可能性はほぼないと分かってはいたけど。
これで、この勝負は私の勝ちのようね」


(……しまった。そういう手もあったか。
……だが、2点差の状況からそれをやって、うまくいったかどうか。
……それと)

「あの一言?」


「『勝つのは難しい』って言ったでしょ? それのこと」


(……あの言葉も、単なる助言ではなかったわけか。
やはりかなわないな)


「このライトがなければ、これはもっと運要素の高いゲーム。
2手、3手先を推理するのはより複雑になるわ。
もっとも、ライトがあってもコインの交換は運なのよね。
だから、不意に3点が2回連続で出ちゃう」


「……」


「さ、続けましょ。
不満かもしれないけど、最後までやればお願い事は1つで済むわよ」


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(場の青と手持ちの交換。
両面青を出さないなんて期待するのは無駄か)

(本当にもう終わりなんだろうか? 
何か抜け道は……? 
あいつがあんな手を使ったんだ。ルールを守っていれば問題はない。
ルールに違反しなけりゃ問題ない)


画像

――


この横の電気スタンドの光を当てて、
光ったコインの枚数が得点になり、総得点の多いほうが勝ち

コインを振った後は、ライトをつけて結果を見て、
またライトを消すまで場のコインに触れてはいけない。
その後、ライトはもうつけずに場のコインを1枚だけ持って
自分のコインと必ず入れ替える


――


(……なるほど)


「あ、知ってるわよ、それ。牛歩戦術っていうんでしょ? 
それも面白いわね。時間制限は言ってなかったから。
我慢比べかしら? 
というかそんなに嫌なの?」


(嫌というか、何というか……)

「分かった。潔く振るさ」


「……お疲れ様」


「ああ、本当に疲れた。終わったらひとまず休む」


「すぐ権利使って寝かせてあげなかったらどう思う? 
あ、でも、さすがにもう1ゲームとか言わないから安心して」


「一応言っとくが、俺は負けるつもりはない」


「え。どんな裏技使うの? 楽しみね」


「……こうするんだ」


「!」


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「ほら、3枚光っただろう?」


「左右両方の電気スタンド……」


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「横の電気スタンドの光で、光ったコインの枚数が得点だったよな? 
光らせる電球の数は問題ではない」


「考えたわね。やるじゃない。
それじゃ、後攻5回目の結果は3点。
12対12で引き分けね」


「はぁー」


(……おとなしく認めてくれたか。良かった)


画像



――


「ところで、お前、どうしてこんなことを?」


「ふふ。単に暇つぶし。
面白そうなゲームだったから、スリルも入れてみただけ。
こうしたら本気になるかと思っただけ。
だって、1回目はボタン使わなかったもの。気づいてた?」


「……」


「それに、最初机に着くとき、
ルールを知ってる私が手前側に着いたでしょ。
このとき、年長者を尊重して私が奥に行って、
左手側のスイッチを使うようにすれば疑問も出なかったんじゃない?」


「……確かに」


「でしょ。だから最初から何もなかったの。
ただ本気でゲームをして欲しかっただけ」


「……」


「ふふ……」


「……なあ、俺が1つ言うこと聞いてやるって言ったら、何を頼む?」


「だからそれは冗談だって」


「仮にだ。今回のことは関係なく、仮にそう言ったらどうする?」


「……言えない」


「え?」


「……内緒!」


「なんだそれ。いいから言ってみろ。場合によっちゃ……」


「もういーの。だから昼寝するなり勉強の続きするなりしちゃって」


「内緒というくらいなんだから、何かあるんだろう?」


「だから内緒。あるけど内緒」


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